大学生のとき、ハードコアバンドをやっていた私はゴリゴリのパンク野郎だった。
いや、パンク野郎だと思い込んでいた。

キリスト教徒の教授がいた。
レポートさえ出せば単位をもらえる科目だった。「キリスト教の歴史的意義を述べよ」という課題に対して、私はキリスト教を徹底的に批判するレポートを提出した。逆らうことがパンクだと思っていたから。
単位はもらえなかった。ケツの穴の小さい野郎だ、と思った。

思い返せば、私がバカだっただけだ。
思い返せば、バカな学生だったもんだ。

現役の国会議員の教授がいた。当時は自由民主党に所属していて、衆議院議員で、大臣まで務めた大物である。
講義は土曜日の一限で、普通は土曜日の一限なんて入れない。金曜の深夜バイトを終えたあと、講義の時間に大学の教室で寝て、昼間にバンドの練習に行くのにちょうどいい時間だった。
レポートでは、課題に関連するその人の政策を徹底的に批判した。逆らうことがパンクだと思っていたから。
単位がもらえた。えらい人がいるもんだ、と思った。

思い返せば、私がバカだっただけだ。
思い返せば本当に、バカな学生だったもんだ。
でも、それ以来、人の話は聞くだけはちゃんと聞くようになった。

その国会議員だった教授は、身内が不祥事を起こし、その時に議員辞職はしなかったが次の衆議院選挙には出馬せず、潔く政界を引退した。
ふとしたきっかけで、現在、NPO法人の顧問をつとめていることを知った。調べてみると今は闘病中とのことで、まあ肩書だけなのだろう。昨年、自伝を出版していた。買ってみようかと思う。あとは、手紙を出してみようかと思った。

いろいろな人に影響を受けて今の自分がいる、当たり前のことだけど。
尊敬する上司にも尊敬する友人にも出会えた。自分が形作られていった気がする。


何かにつけて自分を含めた人を何かに当てはめて、自分の意にそぐわないことをする人を、徹底的にこき下ろす人をみた。あんな人にはなりたくない、と思った。どうもありがとう。あなたを反面教師にして、私はまた一つ成長ができた。





唐突に書籍の話をします。ついでに文体も変えます。
この「大学1年生からの 社会を見る眼のつくり方」という書籍は素晴らしい内容だと思います。大学生1年生向けとありますが、一部関係のない部分はあるにしろ、社会人の方でも学歴など関係なく、自分に足りていない考えを知ることができます。いつか、従業員を雇うレベルに事業が大きくなったら、この本を新人研修で使おう、と決めています。
と、こう書いても誰も読まないでしょうが、もしお読みになった方がいらしたら感想を聞かせてください。

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