タイトルの通りです。最近、クソ自民党による税制改案の"観測気球"が飛びまくっています。
例えば、特定口座(源泉徴収あり)で申告が必要ないから申告をしない、収入に対して社会保険料の対象にする、であるとか。

これは、自営業者や、(早期を含む)リタイアして金融資産から所得を得ている人が狙い撃たれていますね。これ、決まったとしてNISAが対象になるかならないかで、色んな人への影響度合いが違いますねぇ。


iDeCoの受け取りは、退職所得扱いになるのですが、その控除額を下げる(実質的な増税)、というものであるとか。



これらのニュースを目にして、「改めて出口戦略について考えよう」と決めた次第です。
出口戦略を考えたところで、後から税制がどんどん変わっていきますから、イタチごっこになります。結局、「出口戦略を考える」こと自体が無意味になってしまうかもしれません。
しかし、常に出口を意識して、情報をアップデートし続ける姿勢を持って行こうかと考えます。前回は、iDeCoの出口戦略についての記事を書きました。


NISAの出口戦略について

そもそも新NISAはiDeCoと異なり、任意でいつでも取り崩すことができます。
なので、老後資金に限定されるiDeCoと異なって、おおまかな分類に対する最適解的な出口は存在しません。
本人が満足すれば、それでいいんですよね。

また、取り崩した翌年には、「元本ベース」で枠が復活するという至れり尽くせりの制度設計です。どうせ骨抜きにされるけどな(笑)
新NISAの制度設計をした官僚である「金融庁 総合政策局総合政策課 金融税制調整官(なげぇ)」の今井利友氏がイベントに登壇した際の記事を貼っておきます。
いや~、いいモン作ってくれました。NISAの所得で社会保険料上がるようになったら骨抜きになるけどな(笑)
この記事ではありませんが、「ジュニアNISAが廃止されてしまったことだけが唯一の心残り」というインタビュー記事を見たことがあり、甥っ子が生まれたばかりの私にとって、なんていい人なんだ!なんて思ってしまいました。


なお、ジュニアNISAについてですが。
私は妹夫婦がすることに、口を出さないようにしてます。親戚があれこれ口出すのってウザいじゃないですか。
たった1つの例外を除いて「口と顔を出さないで、金は出す」というスタンスを貫いています。
その例外がまさにジュニアNISAで、甥っ子1号が生まれるにあたり、「最速でジュニアNISAの口座作れ!」と。
「これを使え」とばかりに、兄が出す出産祝いとしては破格の額を渡しましたし、「内祝いなんていらん。その金をジュニアNISAに突っ込んでS&P500インデックスを買え!」と。

甥っ子1号は、ジュニアNISAで2年間で160万円の満額を妹夫婦が埋めています。
甥っ子2号は、ジュニアNISAがないので、甥っ子1号のジュニアNISAを妹夫婦が取り崩さなかった場合、成人した時点で資産に差が付いてしまうので、ちょっと可哀想です。


話が逸れたので元に戻しましょう。

検討ポイントは2つだけ

前述の通り、NISAは任意でいつでも取り崩すことができます。
おおまかな分類に対する最適解的な出口は存在しません。ライフプランによるよね、と。
なので出口を検討するポイントってライフプランをきちんと立てていることが前提で、

・いつお金が必要か
・一気に取り崩すか、徐々に取り崩すか

だけなのではないかと考えます。

不惑のケース

不惑はなぜNISAを始めたのか

私は、2019年から旧・積み立てNISAをはじめていました。
これは何を目的としていたかというと、住宅ローンの返済です。賃貸借りるより固定費が安いという理由で、中古マンションを買ったので。

・(当時の制度では)10年間の住宅ローン控除が受けられる
・住宅ローンは金利が低い

上記から。
最低でも10年間は住宅ローンの繰り上げ返済をしない方が得なのですよね。
住宅ローン控除で受けた節税効果であったり、月の返済を抑えて浮いた固定費は積み立てNISAなどの投資に回すことにしました。
住宅ローンがあって年利 0.87 %の金利を支払っています。例えば月10万円繰り上げ返済をする余力があったとして、返済に回すお金を年利 1.05 %で運用できたらトントン。それ以上の利回りで運用できた場合は、そのまま利益になります。S&P500指数の最新の平均利回りは 9.95 %だそうで、最近の異常な株高のせいももちろんありますが、相場の急変がなければ、5年で1.05 %の利回りは余裕でしょう。たぶん。

住宅ローン控除が終わる頃、経済情勢や金利動向などを考えて10年後に繰り上げ返済をするか、ローンを継続するかを選択するつもりでいました。

不惑のライフプラン:5年間の中期目標

中古マンションを購入した時に、目標を立てました。

具体的には"10年間で2000万円弱の住宅ローンを完済できるだけの金融資産を作る"、というものです。
ちなみに、宵越しの金は持たない的な暮らし方をしていたので、収入の割に資産はほとんど持っていなくて、貯金100万円弱くらいからのスタートでした。
それまでは、もう毎日、夜遅くまで仕事して、終わったあとに浴びるようにお酒を飲んでベロベロになって終電かタクシーで帰宅して、翌朝に睡眠不足かつ二日酔いのまま、また仕事に行くような生活してましたよね。彼女と一緒に住んでても。それを、改めたわけです。iDeCoは少し前からやっていましたが、積立NISAは家を買うと決めた年に始めました。

結局、本業の収入が予想以上に上がったので、これは5年で達成できました。(実際は、含み益の段階であり、課税された場合は少し足りないですけど)


そこで今年、残りの5年間の目標を立てました。
これが、新NISA枠1800万円を5年で埋める、ということ。

今年の成長投資枠240万円は埋めていて、積立投資枠も毎月10万円づつ埋めています。
また、NISA枠以外にも、特定口座であまったお金はどんどん投資しています。

あとは、5年後に世界的な株安や、急激な為替の変動が来ないことを祈るだけです。私にできることは淡々と余ったお金を積立投資することと、あとは祈ることしかありません。

今のところの出口戦略

基本的には住宅ローンの動向と、5年後に今の収入を維持できているか、です。
今の収入を維持できているという前提で。

NISAに関しては5年間で枠を埋められたとして、運用期間が短いため、そこまで利益が得られるとは思いません。(今の株高は異常です。枠埋め終わった後に、含み損が発生することも視野に入れています)

ただ、新NISA以外での特定口座での投資や、旧積み立てNISAは現時点で5年以上を運用していて、それなりの含み益がでています。


住宅ローン金利が著しく上がる場合、または、両親の介護で実家の近くに住む必要があり、引っ越しのため住宅ローンを早期返済する必要がある場合はどうするか。

特定口座にある投信 → 旧積み立てNISA の順番に一括で取り崩して、住宅ローンを「期間短縮型」で返済します。

そこで完済できればよし。
完済できない場合でも、NISAには手をつけないようにします。また、新規の特定口座での積み立て投資をストップします。
現在の収入を維持できている前提ではありますが、NISA 年間360万 + 特定口座 180万円の計 540万+αでiDeCoや小規模企業共済の払い込みや、ビットコインへの投資しているので、投資信託の買付をすべて住宅ローンの返済に回せば、残債はおそらく1年で完済できるでしょう。


完済後、その時の税制度や両親の動向次第で、実家に近い賃貸に住むか、もう1軒安い中古マンションを買って2回目の住宅ローン控除を受けるか、その時次第ですね。



結局、NISA 1800万円はどう使うかというと。老後資金になってしまいますね。それ以外に思い浮かばない。

60歳になる18年後だと運用期間が13年なので、インフレにあわせてそこそこの含み益を期待したい気持ちもありますが。

まずはiDeCoと小規模企業共済を一括で受け取って、65歳までに足りない生活費が起きたらNISAの1800万円を取り崩していく感じになるのでは…。
できるだけ運用期間を長くとりたいですからね。


前回の記事、iDeCoの出口戦略部分でも書きましたが、私は未納期間があったり、薄給だった影響で厚生年金で拠出した額がかなり少ないのです。厚生年金に入っていた部分もありますが、おそらく40年、国民年金Onlyの方と同じくらいではないでしょうか。今の基準で考えるならば、年82万円ですので月7万円弱くらいですか。もし金融資産を持っていない場合、年金だけでは生活できないと思われます。おそらく生活保護で不足分の補填を受けるしかないのでは、と考えます。まあ、今のところ、ある程度の用意はできているのですけど。


まとめ

不惑が考えるポイント

・ライフプランをきちんと計画する
・お金が必要なタイミングを明確にする
・できるだけ運用期間を長く取る

う~ん、出口戦略というにはなんとも締まらない結論になってしまいました。

ああ、長生き、したくないなぁ。60歳まで働いて、1年間遊んで61歳でスパっと死ぬのが本当の理想。ただ、甥っ子が社会にでる姿を見たいのもあり、立派になった甥っ子1号と甥っ子2号の姿を見た後にスパっと死ぬのも結構、理想的です。
結婚願望はないけど、「この人とずっと一緒にいたいから長生きしたい」と思える女性と出会えてご縁があったら最高なんですけどね。それはないでしょう。トホホ…。

[PR]