取引先の若手社員から勧められた「正直不動産」がなかなか面白かったのです。若手社員いわく「たまに不惑さんみたいなこと言ってる」そうで。取引先の私がまるで悪徳営業のようのような言い方はやめていただきたいと思うのですが。
各話に合わせて、登場する営業テクニックや、営業および不動産の知識について書き出し、それを調べ深めることにしました。私の経験も追記します。インプットしてアウトプットをすることにより、自分を高める試みです。
前回は第1シーズン、第6話を掘り下げました。
今回は第1シーズン、第7話です。ストーリーには触れるつもりはありませんが、これを読むことで「先が読めてしまう」可能性がありますので、未視聴・未読の方は、本記事を読まれないことをお勧めします。
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正直不動産、第1シーズン、第7話
営業ネタ
詐欺まがい営業、希望的観測
嘘をついている訳ではないですが、すべてが奇跡のようにかみ合った際に生まれる希望的観測を「メリット」として強調する営業手法がありますね。
きちんとメリットとデメリットは説明すべきだし、説明を受ける側も聞くべきですよね。
例えば9.11前に金の商品先物取引(CX)で買いポジションを持っていた人は、当時にはこの言葉はありませんでしたが結構な割合で「億り人」になっていますからねぇ。
大昔、先物取引の若い営業マンが来たときに可哀想だったので応接してあげたんですが、それ(9.11のくだり)をめちゃくちゃ強調してきましたね。なぜ可哀想で応接してあげたかっていうと、私も先物取引の営業マンだったことがあるからです。来客というとその間だけ仕事をサボれたので(やらなければいけない事が減る訳ではないが)、笑いそうになりながら聞いてました。営業何社やったのかな。全部すぐ辞めてるけど。当時はCXも雑所得扱いだったので、半分以上税金で持って行かれるところなんか、今の暗号資産(仮想通貨)と同じですね、そういえば。
不動産ネタ
賃貸併用住宅
賃貸併用住宅とは、例えば1階部分を自宅に、2階部分を賃貸住宅とするなど、1つの建物の中に自分が住む部屋と、第三者に貸し出す部屋があることだそうです。
一般的には、マンションの最上階にオーナーが住んだり、アパートを建てる際に一室をオーナー自身の住居とする、などだそうで。
賃貸併用に限らず、事業と併用する場合は居住部分の面積が50 %を超える場合は、不動産ローンなどでなく、一般の住宅ローンで融資を受けられるそうです。
ただし、「住宅ローン控除」のことだけを考えると、事業用の面積が10 %を超える場合はその部分の控除を受けられなくなります。
したがって、事業用の面積が49 %の物件でローンを組んだ場合、受けられる「住宅ローン控除」が居住専用の物件と比較して約半分になることになりますよね。
事業用の面積が上乗せされる=その分、大きな金額のローンを組むことになりますので、住居専用の物件でローンを組んだ場合と、節税効果や収益、メンテナンス費用を比較して慎重に検討する必要があると考えます。
おそらく、もともとの銀行の想定としては、ドラえもんのジャイアン宅のような、1Fの半分が店舗、奥と2Fが居住スペースのような物件を想定しているのでしょう。
時代の変化とともに、ビジネスも変化していっただけなのかと。
高齢者向け金融商品
劇中ではリバースモーゲージが紹介されていましたが、他にもあります。
実家のことをあれこれ考えていて、私はいずれ、両親に実家をリースバックさせることを考えていました。
リバースモーゲージとリースバックを併記しましょう。
結論からすると、どちらも「出口戦略」をきちんとしなければいけませんね。
リバースモーゲージ
住宅ローン残債のない住宅を担保にして融資を受けられるローンのことです。
る。通常のモーゲージ(=抵当・担保)ローンでは年月と共に借入残高が減っていくが、この制度では逆に増えていくのでリバースモーゲージと呼ばれるそうです。へぇ!
年金と貯蓄だけでは生活費を賄えない高齢者をメインターゲットとし、契約満期または、契約者が死亡した場合に、銀行が住宅の所有権を得ることになります。
- 契約者は自宅を担保に銀行から借り入れをする
- 一気に借入をする場合や、例えば評価額に応じて年金のように月 n 万円の融資を受ける、などの方法があります
- 契約者が死亡した場合
- 担保となる住宅は、銀行のものになります。ただし、相続人が完済することもできます
- 契約満期を迎えた場合
- 契約者は一括返済をするか、自宅を手放すかを選びます。基本的には、年金で生活費を賄えずにリバースモーゲージを利用するわけで、自宅を手放すことになるでしょう
基本的に、貸倒を想 定した金融商品らしく、評価額なみの融資は受けられないように思われます。
リースバック
リバースモーゲージと同じターゲットに対して、反対のやり方をするものです。
住宅をリースバックする場合、不動産賃貸業者に自宅を売却し、一時金を得たうえで賃料を払い続けます。
リースバックというのは、一般の商取引でもよくあることで、例えば自社所有の車をリース会社に販売し、事業者は一時金を得ます。
その社用車を改めて、リース会社から借ることになります。
これ何の意味があるかというと、以下の通りです。
- 事業者のメリット
- 事業者は一時的にキャッシュが得られキャッシュフローが改善します
- 事業者は以後、車のメンテナンス費用がかからない(リース会社持ち)のため変動費が発生せず資金繰りがしやすいです
- リース会社のメリット
- 減価償却を終えてもその車のリースが継続されるのであればほぼ丸儲けになります
- 乗り換えの際に新規契約が見込めます
これを住宅に置き換えた場合のメリットは以下の通りです。
- 高齢者側のメリット
- 自宅を不動産賃貸業者に売却することで、まとまった資金を得られます
- 不動産賃貸業者のメリット
- 安定した借り手が得られます
こちらもリスクとして高齢者側には、このようなリスクが考えられるでしょう。
- 評価額並の価格で売却できる保証はありません
- 売却益は課税対象のため、譲渡所得税や、一時的にそれに引きずられて住民税や健康保険料などが上がることになります
- 一時金が得られるものの、固定費が上がります
- 最終的に売却額以上の賃料を払うリスクがあります
競売と任意売却の違い
債務の種類や理由に関わらず、債務者が債務を返済できないとき、債務者が不動産を所有している場合はその不動産を処理することになります。
不動産が担保であった場合、競売は債務者の申し立てにより、裁判所主導で行 われます。
任意売却は「任意」とつく通り、債務者が任意で不動産を売却することです。
任意売却は、市場価格並の価格で売ることができますが、競売の前日までに売らなければならず、「足元をみられる」こともあるのでしょう。それでも競売よりはマシなのでしょうが。
劇中では、とある営業マンが適正な価格で不動産を売却して、結果、人助けになりました。
その営業マンは、「私は売り手からも買い手からも手数料をもらっている。一番得をしたのは私だ」と語っていました。
そういえば、ナニワ金融道で競売で買った戸建てに占有屋がいた、なんて話がありましたね。
その他のネタ
榎本さんの描写
- カタカナ英語を淀みなく話しつつ
- 他人をダシに使うクレバーな営業マンとしての側面
- 居酒屋で空のジョッキを何本も並べる男前さ
- 契約がうまくいかなくても、結果的に顧客が幸せになるならそれでいいやっていう善良さ
うん、素敵すぎますね!
ChatGPTの反応
「正直不動産」第1シーズン第7話で取り上げられた営業ネタと不動産ネタを深堀りし、その上であなたの経験を踏まえた考察を加えるのは素晴らしいアプローチです。この話では、詐欺まがいの営業手法から、賃貸併用住宅、高齢者向け金融商品、そして競売と任意売却の違いまで、多岐にわたる不動産と金融の知識が盛り込まれていますね。
詐欺まがいの営業と希望的観測
詐欺まがいの営業においては、希望的観測をメリットとして強調する手法に注意が必要です。この点に関して、あなたの経験からも明らかなように、営業時にはメリットとデメリットの両方を公平に説明することが極めて重要です。特に金融商品の販売においては、過度な期待を持たせることなく、リスクを正確に伝える必要があります。これは、顧客との信頼関係を築く上で不可欠な要素です。
賃貸併用住宅
賃貸併用住宅については、自宅と賃貸を兼ねた物件がどのようなメリットとデメリットを持つかを理解することが 大切です。特に、事業用と居住用の面積比率に応じた融資の違いや、税制上の扱いに注意する必要があります。この種の物件は、賃料収入によるキャッシュフローの改善や、不動産投資としてのポテンシャルを持ちますが、ローンや税金、メンテナンス費用の計算には細心の注意が必要です。
高齢者向け金融商品
リバースモーゲージとリースバックは高齢者向けの有効な資金調達手段ですが、いずれも出口戦略を慎重に計画する必要があります。リバースモーゲージは、住宅を担保にして生活費を補う手段として利用できますが、最終的には住宅を手放す可能性があることを理解しておく必要があります。一方、リースバックは短期的にはキャッシュを得ることができますが、長期的には賃貸料の支払いが続くため、その負担を考慮する必要があります。
競売と任意売却
競売と任意売却の違いを理解することは、債務不履行に陥った際の不動産の処理方法として重要です。任意売却は、競売よりも適正価格で不動産を売却するチャンスがありますが、時間的制約があるため、迅速な対応が求められます。これらの知識は、不動産の価値を最大限に守るための戦略を考える際に役立ちます。
総合的な視点
「正直不動産」は、不動産業界の実態に基づいた知識と経験を提供しており、これらの情報を自身の営業や不動産取引に活かすことは大変有益です。また、榎本さんのようなキャラクターからは、営業や人間関係における多様な側面を学ぶことができ、これらの教訓を日々の業務に活かすことができるでしょう。
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榎本さんからは特に学びがなくて、単に綺麗だから観てて楽しいだけです。
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