暗号資産(仮想通貨)って一般的には、単なる投機(バクチ)としか捉えられてないですよね。「ビットコインは金に代わるデジタルゴールドである(キリッ)」みたいな記事とか、ちょっと小金を稼いだ人のあれこれを聞いたり見たりしますけど。
もちろん私はビットコインをはじめとした暗号資産は少し保有しています。これは単に分散投資のためで、金融資産のうち、最低5 %の暗号資産を持つと決めています。「暗号資産を持たないリスク」とうのもあるのではないかと考えまして。
以下のようにしています。
・月1万円、捨てたと思って脳死でビットコインを買う
・急落して保有資産から5 %を切った場合、スポットで買い増す
もっとも直近では、ビットコインとイーサリアムが値上がっているので当分5 %を切ることは考えられず、したがって、スポットで買い増すことはないでしょう。
買いこそしますが、個人的にはビットコインは環境負荷が高いため滅んだ方が良いとも思っています。もちろん、ビットコインマイニングに再生可能エネルギーを利用しようとする動きはありますし、開発コミュニティでも環境負荷を軽減する技術的な議論はされているでしょうけれど。
バクチの話はここまでにしましょう。
先日、取引先の若手社員に世間話のつもりで「そういえば、最近ビットコインきてるねぇ」という話を振ってみました(彼とは以前、NISAなどの話をしたことがあったからです)。
そうしたら「あれ、不惑さんビットコインみたいなバクチやるんですか?」と言われました。「バクチは一通りやるよ~」と返しつつ、ああ、やっぱり投機(バクチ)って認識されているのだなぁ、と感じました。
ちょうど、結構な待ち時間があったこともあり、暗号資産というものがどういうメリットがあるのを説明してみました。以下に話したことを少し整理して書きます。暗号資産によって用途やコンセプトが変わってきますので、一般的なお話としてね。
若手社員の彼にも言いましたが、これはWeb3.0のうちCrypto Assetsと呼ばれる暗号資産により実現できる社会の理想型について私の考えを述べるものであり、暗号資産への投資・投機を推奨する意図は一切ありません。本記事においてもそれは同様です。個人的には、暗号資産が投機対象になっている時点で、理想型にはほど遠いと考えています。
◆ 銀行口座とウォレット
まず、地球には80億人の人間がいると言われています。この中で、銀行口座を持っている人は何人いるでしょうか。正確な数字は出せませんが一つ言えることは特に開発・発展途上国においては「銀行口座を持っていない」人の方が多いと考えます。
暗号資産のウォレットも、モバイル口座の一つと捉えてよいのでしょうか。
銀行口座がないことによりどのような影響があるのか考えてみます。
・クレジットカードを作ることができないでしょう
・スマートフォンを持っていたとして、プリペイド型のSIMしか利用できないでしょう
・貯蓄をする余裕があったとして、財布やタンスでできる程度の現金の貯蓄しかできないでしょう
こういった方々は、日本でいうAmazon.co.jpや楽天のようなECサービスを利用することが難しいですし、結果、その国でのECサービスの成長のボトルネックとなるとも考えます。しかし、暗号資産でサービスの支払いができたらどうでしょうか。
クレジットカードの支払いを暗号資産ですることで、クレジットカードが持てるかもしれません。いえ、クレジットカードなど使わずにECサイトで直接暗号資産で買い物ができたら、クレジットカードはそもそも必要ないかもしれない。
クレジットカードが作れたり、直接キャリアに暗号資産から支払いができれば、スマートフォンも、コストパフォーマンスの悪いプリペイド型でなく月額などの契約ができるかもしれません。
銀行口座がなくとも、街中に暗号資産の販売所があれば、現金を暗号資産に換えることで、ウォレット上で貯蓄ができるかもしれません。
こうやって、ECサービスや金融サービス、その他が発展することにより、その国の経済成長に繋がるでしょう。
◆ 送金
例えば、開発・発展途上国にあなたの友人がいたとしましょう。彼が政情不安などの理由でお金に困っていて、彼を支援したいあなたは送金をしたいと思ったとします。
・彼が銀行口座を持っていなければ、あなたはどうやって彼に送金をしたらいいか途方に暮れるでしょう
・彼が銀行口座を持っている場合、あなたの銀行口座からお金を振込むことはできます
しかし、多くの場合、SWIFTという仕組みで送金をされるはずです。多くの銀行を中継するため、高い手数料と、何より時間がかかります。あなたは、彼を一刻も早く支援したいはずです。
しかし、あなたと彼が、暗号資産のウォレットを持っていたらどうでしょうか。
あなたの暗号資産のウォレットから、彼の暗号資産のウォレットに直接送金をすることができます。「送金が遅い」と言われているビットコインですら、ネットワーク負荷にもよりますが、最速は理論値の10分で送ることができますし、他の暗号資産を使えばもっと早く決済ができます。
また、価値が安定した暗号資産であれば、手数料もSWIFTを使うより遙かに安いものとなるはずです。
彼は、あなたが送った暗号資産を自国の通貨やドルに換えて、もしくはそのまま利用することで、あなたの助けを受けることができます。
今まで書いてきたこと、これは絵空事です。
そのためには、暗号資産の価値が安定することが第一です。USDCという米ドルと連動する暗号資産も生まれていますが。一般には知名度が低いと考えます。ビットコインやイーサリアムを知ってる方は多いと思いますが。USDCを知ってる人なんてあまりいないのではないでしょうか。
また、暗号資産に関する理解や、法整備も世界各国で追いついていません。中華人民共和国のように強い金融統制を行う国では、暗号資産の取引自体を禁止しています。
日本もまた、暗号資産について法整備が追いついていません。例えば、相続した際に、最大110%の税金がかかってしまうなどですね。将来、家族のために暗号資産を貯め込んでいたとして、価値が上がりすぎた場合、逆に迷惑をかけてしまうことにもなりかねませんよね。
そもそもビットコインで含み益がある状態で、暗号資産を利用して支払うを行う場合、利益を確定したことになってしまいますので申告と納税が必要で煩雑です。日本においては、決済方法としは成り立っているとは言い難いです。
前述した友達への送金にも税金がかかるわけですから。
人がそれ(暗号資産)を欲しがる限り、それ(暗号資産)は価値を持ちます。この価値は、未来のために必要な物です。したがって、需要は絶えて欲しくないのですが、投資はともかくとして加熱した投機対象からは抜け出して欲しいものです。
もちろん私はビットコインをはじめとした暗号資産は少し保有しています。これは単に分散投資のためで、金融資産のうち、最低5 %の暗号資産を持つと決めています。「暗号資産を持たないリスク」とうのもあるのではないかと考えまして。
以下のようにしています。
・月1万円、捨てたと思って脳死でビットコインを買う
・急落して保有資産から5 %を切った場合、スポットで買い増す
もっとも直近では、ビットコインとイーサリアムが値上がっているので当分5 %を切ることは考えられず、したがって、スポットで買い増すことはないでしょう。
買いこそしますが、個人的にはビットコインは環境負荷が高いため滅んだ方が良いとも思っています。もちろん、ビットコインマイニングに再生可能エネルギーを利用しようとする動きはありますし、開発コミュニティでも環境負荷を軽減する技術的な議論はされているでしょうけれど。
バクチの話はここまでにしましょう。
先日、取引先の若手社員に世間話のつもりで「そういえば、最近ビットコインきてるねぇ」という話を振ってみました(彼とは以前、NISAなどの話をしたことがあったからです)。
そうしたら「あれ、不惑さんビットコインみたいなバクチやるんですか?」と言われました。「バクチは一通りやるよ~」と返しつつ、ああ、やっぱり投機(バクチ)って認識されているのだなぁ、と感じました。
ちょうど、結構な待ち時間があったこともあり、暗号資産というものがどういうメリットがあるのを説明してみました。以下に話したことを少し整理して書きます。暗号資産によって用途やコンセプトが変わってきますので、一般的なお話としてね。
若手社員の彼にも言いましたが、これはWeb3.0のうちCrypto Assetsと呼ばれる暗号資産により実現できる社会の理想型について私の考えを述べるものであり、暗号資産への投資・投機を推奨する意図は一切ありません。本記事においてもそれは同様です。個人的には、暗号資産が投機対象になっている時点で、理想型にはほど遠いと考えています。
◆ 銀行口座とウォレット
まず、地球には80億人の人間がいると言われています。この中で、銀行口座を持っている人は何人いるでしょうか。正確な数字は出せませんが一つ言えることは特に開発・発展途上国においては「銀行口座を持っていない」人の方が多いと考えます。
アフリカ地域の銀行口座及びモバイル口座の保有率は、多くの国で50%を下回る水準にあります。またアジア地域でも、15歳以上人口に占める銀行口座保有率はシンガポール、タイ、マレーシアで90%前後である一方、インドネシア、フィリピンで約50%、バングラデシュは16%、パキスタンは4%等に留まり、途上国における金融アクセスの改善が課題となっています。[引用元URL]
暗号資産のウォレットも、モバイル口座の一つと捉えてよいのでしょうか。
銀行口座がないことによりどのような影響があるのか考えてみます。
・クレジットカードを作ることができないでしょう
・スマートフォンを持っていたとして、プリペイド型のSIMしか利用できないでしょう
・貯蓄をする余裕があったとして、財布やタンスでできる程度の現金の貯蓄しかできないでしょう
こういった方々は、日本でいうAmazon.co.jpや楽天のようなECサービスを利用することが難しいですし、結果、その国でのECサービスの成長のボトルネックとなるとも考えます。しかし、暗号資産でサービスの支払いができたらどうでしょうか。
クレジットカードの支払いを暗号資産ですることで、クレジットカードが持てるかもしれません。いえ、クレジットカードなど使わずにECサイトで直接暗号資産で買い物ができたら、クレジットカードはそもそも必要ないかもしれない。
クレジットカードが作れたり、直接キャリアに暗号資産から支払いができれば、スマートフォンも、コストパフォーマンスの悪いプリペイド型でなく月額などの契約ができるかもしれません。
銀行口座がなくとも、街中に暗号資産の販売所があれば、現金を暗号資産に換えることで、ウォレット上で貯蓄ができるかもしれません。
こうやって、ECサービスや金融サービス、その他が発展することにより、その国の経済成長に繋がるでしょう。
◆ 送金
例えば、開発・発展途上国にあなたの友人がいたとしましょう。彼が政情不安などの理由でお金に困っていて、彼を支援したいあなたは送金をしたいと思ったとします。
・彼が銀行口座を持っていなければ、あなたはどうやって彼に送金をしたらいいか途方に暮れるでしょう
・彼が銀行口座を持っている場合、あなたの銀行口座からお金を振込むことはできます
しかし、多くの場合、SWIFTという仕組みで送金をされるはずです。多くの銀行を中継するため、高い手数料と、何より時間がかかります。あなたは、彼を一刻も早く支援したいはずです。
しかし、あなたと彼が、暗号資産のウォレットを持っていたらどうでしょうか。
あなたの暗号資産のウォレットから、彼の暗号資産のウォレットに直接送金をすることができます。「送金が遅い」と言われているビットコインですら、ネットワーク負荷にもよりますが、最速は理論値の10分で送ることができますし、他の暗号資産を使えばもっと早く決済ができます。
また、価値が安定した暗号資産であれば、手数料もSWIFTを使うより遙かに安いものとなるはずです。
彼は、あなたが送った暗号資産を自国の通貨やドルに換えて、もしくはそのまま利用することで、あなたの助けを受けることができます。
今まで書いてきたこと、これは絵空事です。
そのためには、暗号資産の価値が安定することが第一です。USDCという米ドルと連動する暗号資産も生まれていますが。一般には知名度が低いと考えます。ビットコインやイーサリアムを知ってる方は多いと思いますが。USDCを知ってる人なんてあまりいないのではないでしょうか。
また、暗号資産に関する理解や、法整備も世界各国で追いついていません。中華人民共和国のように強い金融統制を行う国では、暗号資産の取引自体を禁止しています。
日本もまた、暗号資産について法整備が追いついていません。例えば、相続した際に、最大110%の税金がかかってしまうなどですね。将来、家族のために暗号資産を貯め込んでいたとして、価値が上がりすぎた場合、逆に迷惑をかけてしまうことにもなりかねませんよね。
そもそもビットコインで含み益がある状態で、暗号資産を利用して支払うを行う場合、利益を確定したことになってしまいますので申告と納税が必要で煩雑です。日本においては、決済方法としは成り立っているとは言い難いです。
前述した友達への送金にも税金がかかるわけですから。
人がそれ(暗号資産)を欲しがる限り、それ(暗号資産)は価値を持ちます。この価値は、未来のために必要な物です。したがって、需要は絶えて欲しくないのですが、投資はともかくとして加熱した投機対象からは抜け出して欲しいものです。
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