はじめに

絶賛繁忙期!
在宅ワークですので、朝起きたらすぐ自宅で仕事をして、仕事を切り上げたあと、酒を飲んで寝る。たまに近所のローソンにタバコを買いに行く。これだけで私の生活は成立しています。
タバコを買った帰りに郵便受けを確認すると、来てます、来てます。住民税・予定納税などなどの取り立てが…。ああ、消費税の中間納付もそろそろ来るんだよなぁ。
憂鬱なシーズンの始まりです。

さて、昨年から今年にかけてビジホ飲みにハマっています。先日「スーパーホテルが異様によく眠れる」という記事を書きました。
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スーパーホテルは、ビジネスホテルのなかでは値段が安い方です。様々な取り組みで合理化を図っていて、その理由の一つに「人件費の安さ」があります。これは「ベンチャー支配人制度」、というシステムがあり個人事業主に年間1000万~1400万円?でホテル一棟の運営を業務委託しているからです。
正社員や、直接のアルバイトを雇うと、給与の他、社会保険料、労災保険料、雇用保険料などが発生します。ベンチャー支配人にまとまった金額を渡して業務委託契約とすることで、人件費とそれに伴う費用を圧縮しています。

◆ベンチャー支配人制度


この制度に関して、元ベンチャー支配人であった方がスーパーホテルに対して訴訟を起こすなどしています。同じ個人事業主として、思うことがありますのであれこれと書いてみます。
忙しいと、仕事と関係ない文章を無性に書きたくなります。誰も読んでいないようなブログ記事なんて書かないほうが仕事は進むのかもしれません。しかし、文章を書くのは逃避行動ですので仕方ありません。

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「甘い言葉」とスーパーホテルのベンチャー支配人制度

「フリーランスになろう」という甘い言葉

生成AIの急速な進化と普及から大分減りましたが、昨年までSNSなどで「未経験からITフリーランスになって自由な生活をしよう」みたいな、「甘い言葉」の広告をよくみました。こういうやつです。





画像引用元:
https://x.com/maaadesign/status/1912338951307960677

週3,4回の稼働で月収30万円です!みたいなことをうたっていました。
「甘い言葉」に要注意、です。
古い数字ですが、ITフリーランスの月額平均単価は80万円だったはずです。今は物価高ですのでもっと高くなっていそうですが、生成AIの普及もあるため、どうなっているかはわかりません。低単価の案件は生成AIに置き換えられていそうな気がします。

とりあえず、平均の半分以下の数字ですが、知らない人にとって月30万円というのは魅力的なのでしょうか。こういった広告の欺瞞については過去の記事で書きました。

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ベンチャー支配人制度の解説

話をスーパーホテルに戻します。
「ベンチャー支配人制度」とは、(基本的に)夫婦など男女のペアが、個人事業主としてホテル住み込みで「スーパーホテルの運営」を受託する仕組みです。
スーパーホテルは、このペアに年1100万円ほど支払います。ホテルの業績がよいとインセンティブもつくそうです。

多くの場合は、男性が支配人、女性が副支配人になるそうです。

甘い言葉

スーパーホテルの広告では、4年で得られる報酬は"二人で"4650万円(ただし、1年契約)、4年間で3000万円の貯金が可能、とありました。
ホテル内に住み込みですので、確かに家賃・電気・ガス・水道代といった、食費以外の生活費が一切かかりません。なお、「3000万円の貯蓄が可能」というのは昔の広告の話で、今は2000万円になっており、裁判でも、「4年間で3000万円の貯蓄が可能」というのは何の根拠もなく、事実ではないと認定されています。誇大広告ということです。

◆ 弁護士JP


ここでスーパーホテル公式のベンチャー支配人制度のドキュメンタリー動画を紹介します。
この動画が非常に秀逸で笑ってしまうのですが、新人ベンチャー支配人が、先輩のベンチャー支配人を飲みに誘って、あれこれと相談する場面があります。先輩支配人が「"二人で"2000万以上貯まったよ」と明言して、新人支配人を安心させています。



ところが、シリーズものの次の動画で、実は先輩支配人は「6年目」であることが発覚します。結果が出なければ1年で契約解除になりますので、通常の4年はおろか6年目の契約がある先輩支配人が、超絶シゴデキであるのは間違いありません。しかし、先輩支配人が4年間で2000万円を貯めたのかどうかは、わからないのです(笑)。

どんな人が挑戦するのか

稀に例外があるそうですが、夫婦やカップルなど男女ペアでの応募が基本だそうです。




愛し合う二人…。二人には、夢がある。地元で古民家を改装したカフェをやりたいのだ。しかし、夢を叶えるための貯蓄は乏しく、いつ夢が叶うかもわからない。
そんな時、二人は「スーパーホテル」のベンチャー支配人制度を知る。
私たちならきっとできる。
そして、二人はベンチャー支配人制度に応募をしたのだった。
(ナレーション 森本レオ)

すごく思い込みで書きましたが、だいたい、こういうペアが応募をするそうです。広告にはスーパーホテルで働くことで、将来的な独立・開業をするための経営ノウハウを学びつつ働くことができるとあります。

第一印象は、夫婦・カップルを対象とした「丁稚奉公」でした。相当な覚悟が必要だと思います。
そして、「将来の独立・開業のため経営ノウハウを学ぶため」といいつつ、個人事業主になった時点で「経営ノウハウも何もなく独立・開業」してしまっているじゃないか、とツッコミを入れたくなります。

ベンチャー支配人のお仕事

スーパーホテルの平均客室数は2022年のデータでは113室だそうです。


その全ての業務を二人でやるのは現実的ではありません。無理でしょう。
例えば、ホテルの運営業務はいろいろあると思いますが、スーパーホテルは、客室の清掃については系列会社に外部委託しています。
朝食をホテル内ですべて作る、などビジネスホテルではあり得ませんので、当然ケータリングを利用しています。

したがって、支配人/副支配人の仕事はこれ位でしょうか。
・客室販売などの営業
・予約管理などの事務
・外部委託している清掃のチェック
・フロント業務 (接客、事務、トラブル対応)
・ウェルカムドリンク/ウェルカムバーの設置/撤収
・朝食の仕切り (ケータリングの温めや朝食の補充)
・その他、各種設備の点検など巡回

思いつく限り挙げましたが、これはかなりの仕事量です。当然ながらアルバイトを雇わなければいけません。そして、雇ったアルバイトの教育や管理も仕事内容に含まれるでしょう。

アルバイトはスーパーホテルでなく支配人が直接雇用することになっており、その費用も1100万円の中に含まれているそうです。
裁判では原告側が「60部屋規模のホテルをたった2人で運営するのは不可能で、アルバイト補助金として300万〜400万円の人件費を渡してやりくりさせる構造だった」と訴えています。
この点については、「当たり前やろ、それも仕事のうちや」と思いました。もし原告が二人で運営できると思っていたのだとしたら、「いや、そこは気付こうよ」と言いたいです。

話を戻すと、スーパーホテル本社としては、各店舗の品質管理と指導などをしているのでしょうか。

とあるスーパーホテルの店舗は「楽天トラベル」において、内容は同一(部屋タイプお任せ)なのに「楽天ポイント10倍」プランより「楽天ポイント20倍」プランの方が宿泊費用が安いという、地味に大きなミスをしているのです。このミスがいつまで経っても直る様子がありません。スーパーホテルのSVさんは、この店舗をきちんとチェックしているのでしょうか。

でも教えてあげると、私がお得に泊まれないので少しだけ損した気分になります(笑)。

休みがない!

スーパーホテルのベンチャー支配人制度で4年間やり遂げた方のインタビューをYouTubeの動画で観ました。
あくまで「2人で」の話ではありますが、24時間365日休みがなく、4年間で2000万円以上の貯蓄はできたようです。もっとも、お金が貯まるのは「休む暇がない・お金を使う暇がない」からだそうです。
挫折してしまう人は、仕事としてホテル運営がうまくいかず契約を切られる、という理由の他、住み込みでの激務のためパートナーと不和になってしまう、理由もあるそうです。

愛が試されますね(白目)

インタビューの方は、「1日1時間」ホテル外で食事をして「夫婦水入らず」の時間を作ったとか。愛ですねぇ。
一応、1日3万円で本社から応援を呼べるらしいです。もちろん大阪にある本社から応援の方が店舗まで移動するため地域によって交通費が発生するのは仕方ありません。でも、夫婦で1日休むためには、6万円かかるのですか、そうですか。

動画前編


動画後編

所感

裁判ではスーパーホテル側の求人広告が「誇大」であったと認定されています。様々な観点から訴訟が起こされており、今後どうなるかは注視していこうと思いました。一つだけ言えることは、裁判の原告の方は、間違いなく誇大広告の被害者だったということです。

なお、二人で年1100万円(アルバイト補助金含む)の報酬って破格に安いと思います。
裁判での原告の主張によれば「このうち300万円から400万円はアルバイト補助金」だそうです。利益率とかそういう数字を出すとまどろっこしくなるので雑に計算しますが、仮にアルバイトの人件費が年300万円として二人で年800万円、一人あたりの数字は実質年400万円、月あたり33万円です。

業種が違うので比較すべきではないのですが、先項でITフリーランスの平均月額単価が80万円であることを書きました。もちろんフリーランスとして独立できる人はそれなりのスキルを持っているから独立ができているのですが。対して、2ヶ月の研修を受けただけの素人だとしても、二人で休みなし24時間勤務で、一人あたりの収入が実質月33万円というのは、メチャクチャ安いでしょう。

家賃・水道光熱費など生活にかかるコストが、食費以外はかからないとはいえ(※)、それで二人あわせて24時間/365日稼働ですから、ブラック企業も真っ青になる位に、ブラックな労働環境です。
この一人あたり実質33万円から、食費、税金と健康保険料などを支払ったあとの金額は、まるまる貯蓄に回すことはできますので、契約を切られずに4年間続けることができたら、"二人で"2000万円くらいは貯まるそうですが。何よりも「甘い言葉」に要注意です。

※ 提携飲食店は支配人が自らが探すため、外食であれば業務の一環として経費計上できるはず

個人的に、この「ベンチャー支配人制度」って悪いシステムではないと考えます。ただし、「安すぎること」を除いて、です。スーパーホテルがすべきことは、値上げをして、それを「ベンチャー支配人」の報酬に還元すべきなのではないかと考えます。

おわりに

以前、スーパーホテルに泊まったときに「ああ、あの人は"ベンチャー支配人"なんだろうか、大変だなぁ」なんて思いました。

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また今度、スーパーホテルに宿泊するときは、せめて「いい宿泊客」であろうと思います。

こんな記事を書いているときに、日曜の午後の仕事の予定が流れました。タイムリーだったので。私はさっそく、(ドーミーインが高かったこともあり)スーパーホテルの予約をとったのでした。今月は3日しか休んでいないので、せめて半日だけでもリフレッシュしなければやってられません。
もっとも、私は俗物ですので明らかにホテル側が値付けを間違っている「楽天ポイント20倍」プランを、クーポンを駆使して予約したのでした。公式サイトで予約をした場合は、8300円ですが、楽天トラベルを経由して、一泊朝食付きで1泊8000円 + 楽天ポイントが約1500ポイント還元です。

支配人さん、自分で気付きましょう。この値付けであれば誰も「楽天ポイント10倍」プランを予約しないので、なぜ10倍プランが売れないかを考えれば、気付くはずです。

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今日のサムネイル

ChatGPT作成。プロンプト。
「以下のイメージで画像を作成してください。 男女は若い日本人です。
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愛し合う二人…。二人には、夢がある。地元で古民家を改装したカフェをやりたいのだ。しかし、夢を叶えるための貯蓄は乏しく、いつ夢が叶うかもわからない」
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