はじめに

相変わらず忙しいですが、4月になってからはストレスはそうそう溜まりません。四十肩と腱鞘炎は徐々に快方に向かっていますがまだまだ油断ができません。
先日、松本に旅行に行ったときに思うことがあり、珍しく私から彼女を誘い、近場(松本よりは間違いなく近いが、決して自宅から近い訳ではない)である川越を日帰りで散歩してきました。
なお、子どもの頃に両親に連れられてきたり、高校生時代には友人が川越に住んでいたこともあり、何度も行ったことがある土地ではあります。
学生時代に川越に関するレポートを書いたこともあり、その時に色々調べましたしね。

前回の記事はこちら:

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まちは言葉でできている
西本 千尋
柏書房
2025-10-15

川越散策②一番街(蔵造り)・小江戸黒豚?・菓子屋横町・時の鐘

一番街(蔵造り)

博物館がある通りを市役所に向かって真っ直ぐ歩き、「札の辻」という交差点で左折をすると、蔵造りの街並みがあります。
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川越といえばまず、この「蔵造りの街並み」が連想されるのではないでしょうか。正式名称は「一番街商店街」と言います。

普通に危ないから

相変わらずここ、危ないです。片側1車線の道路に狭い歩道があるのですが、観光客がごった返していて、車道に人がはみ出しています。車椅子を押している人が、車道にはみ出していて「正気か?」と思いました。

オーバーツーリズムという言葉ができたのは、ここ数年のことです。しかし、川越はその他多くの観光地と同じく、昔からオーバーツーリズムの問題を抱えていました。
昔、円高によるデフレ不況で、お金に余裕がある人は海外旅行を満喫していたのでしょう。気軽に海外旅行に行けない層にとって、川越は日帰りで行ける手軽な観光地として需要がありました。
要するにこの道は大昔から危なくて、確認できる限りでは2008年には市民アンケートの結果から、2009年には一番街の歩行者天国化の社会実験が行われています。

社会実験の実施は、平成21年8月25日発行の広報川越で確認することができます。まあ結局、その社会実験の結果、付近の道路が大渋滞となったため、歩行者天国は立ち消えになりました。

その後、コロナ後の2023年、円安によるインバウンド需要が増えたためか再びオーバーツーリズムに拍車がかかります。
それは川越も例外ではなく、2025年にもう一度社会実験を行われ、今年(2026年)からはより混雑するであろう特定の日にちに限定して歩行者天国が実施されるそうです。
◆ 川越市・一番街の交通規制について


連休ということもあり、もともと交通量が多いでしょうから付近の道路は大渋滞になるのでしょう。でも怪我人や死人が出るよりマシなのでしょうか。観光地と、その近辺に住む人は大変です。

この建物は、85銀行(埼玉りそな銀行の前身)だったものです。今はコワーキングスペースとかになっているのかな?
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相変わらず、桜が綺麗でした。
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なぜ蔵に住もうと思うのか

さて、「蔵造りの街並み」がなぜ蔵造りかというと、明治26年3月に発生した「川越大火」が原因だったそうです。
一番街は城下町の商業地域だったのですが、商人たちが「蔵が焼け残ったので、蔵を店(家)にしてしまおうぜ!」という理由です。今から考えるとだいぶ乱暴で、なかなかクレイジーなように思えます。当時の防火建築のトレンドはレンガや石だったと記憶していますが。
松本市のなまこ壁の蔵やそれ風の建築物が建ち並ぶ、「中町商店街」もほぼ同じ理由なのです。明治21年の火災の結果、商人達が「蔵が焼け残ったので、蔵を店(家)にしてしまおうぜ!」という理由でした。

こう時系列で整理すると、松本の大火の方が時期が早かったということがわかります。当時の、川越の商人たちは、松本の事例を耳にしたのでしょうか。

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小江戸黒豚?

一番街にある食事処で昼食をとりました。農場直営のレストランで「小江戸黒豚」なるブランド豚を食べさせる店なんだそうです。後に、川越在住の友人に「小江戸黒豚って知ってる?」と聞いたところ「聞かれて検索して初めて知った」そうです。

彼女はヒレカツ定食にしていました。この量で2530円、なかなかのお値段がしますね。
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私は一番安いモツ煮定食にしました。1485円でした。
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なお、モツ煮定食にしたのは、一番安かったからではありません。ロースカツを頼んで脂まみれになる事も考えていました。私たちは観光客として正しい振る舞いをしなければいけないのです。そう、ビールです。追加でビールを発注するのです。
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彼女に「なんか不惑ん1人だけ居酒屋にいるね…」と言われました。ふふふ、モツ煮とビールなんて合わない訳がないのですから、最高のペアリングでしたね。ブランド豚の味はよくわかりませんが、モツ煮が不味い訳がなく、暑い中歩いた後に飲むビールも不味い訳がないのです。

後から調べてみました。ここを経営してる農場は、もともと米農家だったのですが、高度経済成長期に豚を飼い始めたそうです。ぜんぜん関係ありませんが、取引先で兼業農家の方が「農家っていうのはね、豚を飼うのがステータスなんだよ」と言っていたのを思い出しました。そうか、豚を飼うのはステータスなのか。
バブル期に、大量生産・大量消費のため生育の早い白豚でなく、出荷までに時間がかかる黒豚をわざわざチョイスし、繁殖に成功してその黒豚をブランド化したのだとか。
◆ 独立行政法人 農畜産業振興機構

と、ストーリーマーケティングに乗っかってみました。もっとも、かなりの経営努力をされているのは理解しました。豚を育てて出荷するだけでなく、ハムやソーセージなどの加工品を作り、飲食事業にも進出して自社のレストランを経営しています。現在はキャビアの養殖にもトライしているようです。ここ数年、海無し県でも海水魚の養殖をやっていたりするんですよね。お手本のような経営です。
◆ 読売新聞


しかし、「〇〇黒豚」の〇〇の部分に地名を使うところがなぁ、と感じます。というのも、範囲が大きすぎるのです。「オオノ黒豚」とかだったらカッコいいのに。

◆ ミオ・カザロ 川越蔵のまち店

菓子屋横町

蔵造りの街並みから少し外れたところに「菓子屋横町」という通りがあります。駄菓子屋がたくさんある通りでした。行くのは何十年ぶりでしょうか。
記憶の限りでは、一番大きく昔ながらの駄菓子や昭和初期のオモチャ(メンコや竹トンボ、ベーゴマなど)が売っていた店があったのですが、そこが「ちぃかわ」ショップになっていて白目を剥きました。
まあ、駄菓子とか昭和のオモチャなんて儲からないですからね。よくわからない、甘いドリンクを売るカフェなども増えていました。まあ、観光地としては全く正しくて、観光客の方にたくさんお金を落としてもらえばそれでいいのでしょうが。。。

昔、菓子屋横町付近に、頼むとお爺さんが七輪で1枚1枚手焼きしてくれる、お煎餅屋がありました。1枚焼き上がるのに5分はかかるのですが、1枚100円くらいだったでしょうか。それが妙に美味しかった記憶があります。今思うと、単価が低いし、七輪でまとめて焼ける煎餅なんてせいぜい3,4枚でしょう。それに焼くのに時間がかかる。これは儲からないです。そういった店はもう無くなっています。


久々に行って思ったのですが、正直、今の菓子屋横町で一体何が面白いのかわかりませんでした。

時の鐘

蔵造りの街並から少し外れたところに「時の鐘」があります。
寛永年間に、時の川越藩主が立てさせたものとされ、今で言えば時計台みたいなようなものなのでしょう。火事で何度も燃えているそうで、現在の時の鐘は明治時代、川越大火の後に建てられたものです。
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何度見ても「へぇ~」以外の感想しかでてきません。
しかし、何度も建て直されているということは、この塔がある光景が、江戸から明治にかけた地元の人には当たり前だったんだなぁ、と感じます。街の象徴というのは、きっとこういうものなんでしょう。何よりも地元の方に愛されているのは、すごいことなのだろうと感じます。

城下町だったこともあり、川越のメインストリートはこの一番街など旧川越城の付近でした。街の中心部にまとまった土地がなく、大正時代に川越市駅ができたのは街外れでした。
昭和・平成を経て、現在の川越のメインストリートは川越駅付近(クレアモール)に移っており、昔メインストリートであった一番街は観光地化しています。
書いていて思い出しましたが、本八戸と真逆ですね。本八戸は、駅からメインストリートまで十数分歩く必要がありました。昔のメインストリートが維持されているのでしょう。

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仕事ばかりしていて、10年以上の断絶があり、旅行に行くようになったのはここ2年くらいです。そこで、「街って面白いんだなぁ」と感じています。

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2026-04-09

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